私たち施工会社は、単に建物を建てて終わりではありません。建物をつくるということは、その先の建物の品質に責任をもっていくということでもあります。
そのため、完成時の仕上がりが綺麗なのは当然ですが、経年後に起こり得る事象に対して、あらかじめ対策をした施工をすることも、とても大事な仕事です。
今回は、その中でも大工さんによる表には見えない工夫のお話。
これは、断熱材の上に張られた石膏ボードです。よく見ると、横方向の目地をずらして張ってあります。通常、この下地ボードの上にクロスを貼ったり、左官職人が珪藻土などを塗ったりするわけですが、経年後は、どうしても中のボードが動き、少なからず歪みが出てくるもの。一般的には、石膏ボードの目地が一直線に通ると、そこに動きが集中しやすく、クロスや塗り壁のクラックの原因になりやすいため、下地ボードのジョイントをわざと半枚程度ずらして張っておくことで、将来なるべく亀裂が入らないように対策しているのです。これも大工さんによる、表面には見えない部分のひと工夫です。今回はとても標準的な目地処理のご紹介でしたが、些細なことでも、後々に大きく影響してくることもあるので、一つ一つの工程を怠らず、確実な施工を心がけております。
