木造2階建てI様邸の内部造作が、いよいよ終盤を迎えています。
今回は、木工造作についてご紹介。
リビングや各部屋に次々と造作家具が取り付けられていく中で、協力会社さんに注目ポイントを尋ねたところ、「今回はトイレだな」との回答が。トイレは小さな空間ですが、細かな工夫がいくつも詰まっています。今回のトイレ造作家具は、石目調のメラミン化粧板を貼って仕上げたものです。手洗い台から収納までが二段で一続きになっており、さらに床から浮かせたデザインとなっています(完成後に改めてアップしたいと思います)。
まず注目したいのが、家具本体に設けられた傾斜のあるくぼみです。ここには、この後トイレットペーパーホルダーを取り付ける予定です。単に壁にホルダーを取り付けるのではなく、家具の一部として組み込むことで、限られた空間を有効活用できる設計となっています。その上部は、トイレのリモコンの幅に合わせた厚みで造作されており、後日リモコンを設置する予定です。ペーパーホルダーやリモコンをそれぞれ単体で取り付けるのではなく、家具そのものに機能をうまく組み込んでいるところが、今回の造作家具の大きな工夫です。
また、鏡の縁取りとなる六角形のオーク無垢材は、壁から少し浮かせて取り付けられています。ここには今後、間接照明が取り付けられる予定です。木の質感とやわらかな光が加わることで、トイレという小さな空間にも落ち着いた雰囲気が生まれます。
さらに、見えない部分にも注目ポイントが。
こちらは、手洗い台の下にある排水部分です。一般的には、手洗いシンクから配管を縦に下ろし、床下へつなげることが多いのですが、今回の家具は床から浮かせたデザインのため、そのまま縦配管にすると配管が外から見えてしまいます。
そこで今回は、外から配管が見えないよう、横向きに配管を取り付ける工夫がされています。配管が見えるか見えないかで、空間全体の印象は大きく変わります。床から浮かせたすっきりとしたデザインの意図を形にすることができました。
リビングやキッチンにあるような大きな家具ではなく、トイレという限られた空間にある、こじんまりとした造作家具。しかしその中には、外から見たときのシンプルですっきりとした印象、限られた空間の有効活用、日々の使いやすさ、掃除のしやすさなど、さまざまな視点からの工夫が盛り込まれています。お施主様に喜んでいただけるよう、たくさんの想いが詰まったトイレの造作家具。これから壁面にタイル等が張られ、いよいよ完成へと向かいます。
